私は横須賀の走水という土地で幼少期から青年期を過ごした。

2年に一度の祭礼や古事記に記された走水神社の弟橘姫(おとたちばなひめ)伝説で知られる漁村だ。

漁村だけあって蛸や、鯵、黒鯛、海鼠などをすぐに捕まえて(釣って)食べる事ができた。無論、大の魚好きである。ここ走水や横須賀の漁村には所謂、海の民が古来から定住していたのだろう。

横須賀のような海に囲まれた半島民(海の民)とは逆に、国土の7割を覆う森に生きる山の民も日本には古来から存在する。

サンカと呼ばれた人々も、山の民だ。

最近読んだ本「幻の漂泊民・サンカ」では、サンカの歴史、風俗を新たな視点で分析していて、改めて山の民の歴史に触れ、この国の新たな側面を見た。
幻の漂泊民・サンカ