ナスカ展国立科学博物館で開催されている「世界遺産 ナスカ展−地上絵の創造者たち」を見学に行く。ナスカの地上絵に代表される紀元前100年〜紀元700年頃まで南米ペルーの南部海岸地帯に栄えたナスカ文化の展覧会だ。
人為的に頭蓋骨を変形させ、後頭部を伸張させる習慣がナスカ人にはあった。人体改造は、どの時代、文化にも形跡が見られる人類共通の趣向とも言えるが、ナスカ人が何のために頭蓋骨を変形させたかは、身分の証明(征圧、服従)、ファッション、呪術的要素など諸説あり究明されていない。

また特徴的な外科手術もナスカ人の文化だ。彼等は好戦的な性格で、過酷な自然環境に迫られた事もあり部落間闘争が絶えなかった。その為、負傷者への外科手術が発達したという。頭部を損傷した兵士への、頭蓋骨切開手術の形跡が生々しく確認できる標本も展示されている。

国立科学博物館の常設展と併せ、内容の充実した展覧会だった。広告屋的に「ナー、スカッとするだろ。」のキャッチコピーもおいしかった。ポスター脇に茄子柄のカーテンを追加して頂ければ幸甚である。
ナー、スカッとするだろ。