本日放送の日テレ「おもいッきりいいテレビ」の今日は何の日にて、「戦時下のアメリカ人妻−グエン寺崎が亡くなった日」が放映されました。

グエン寺崎さんは、母方の曽祖父寺崎太郎の実弟寺崎英成の夫妻にあたります。
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1930年、ワシントンにある日本大使館で、アメリカ人女性グエンは、日本人外交官寺崎英成と恋に落ち、結婚する。1年後、寺崎は中国に赴任。グエンはそこで女の子を出産し、「マリコ」と名付けた。だが当時、軍事行動を拡大する日本とこれに反発するアメリカの関係は悪くなるばかり。孤立した日本は、日独伊三国同盟を締結する。「このままでは、日本とアメリカが戦うことになる。」 三国同盟締結祝賀会に出席したグエンは、最後まで乾杯のグラスを持たなかった。

1941年、寺崎はワシントンの大使館勤務を命じられる。日本に立ち寄った寺崎は、なんとか戦争を回避しようと兄の太郎と話し合う。そして、アメリカに関する暗号を決めた。「アメリカの出方・反応をマリコにしよう。反応が良ければマリコは元気、悪ければマリコは病気だ。」 こうして、ワシントンに着任した寺崎。兄との電話では、「マリコの病気は悪くなるばかりです。」「マリコは熱が下がらず危険です。」 アメリカとの関係は悪くなるばかりだった。その頃、寺崎はグエンに、「ルーズベルト大統領に平和を訴える手紙を書いてもらい直接天皇に届ける」計画を打ち明けた。この事が発覚したら家族3人反逆罪で死刑になるかもしれない。だが、グエンは優しく言った。「日米の懸け橋になって死ぬのなら本望です。」

12月2日「ニイタカヤマノボレ1208」の暗号無線を受信。真珠湾攻撃の日付が決まった。一方その頃、アメリカではルーズベルト大統領が、日本の天皇へ親書を書くことを約束する。7日午前10時、親書が東京に発信される。7日正午、東京中央電信局に着信。だが、軍の命令で外国からの電信は10時間遅らせて配達することになっていたため、すぐには届けられない。午後10時、ようやくアメリカ大使館に親書が届けられ、暗号の解読が始まった。8日午前3時、解読が終わり、親書が天皇の元へ届けられる。天皇は返事を出したいと言われた。だが、時すでに遅し。攻撃隊は飛び立った後だった。12月8日午前3時22分。真珠湾攻撃開始。日本は泥沼の太平洋戦争に突入していった。

日米の開戦により、寺崎一家は日本へ送還されることになる。「安全なアメリカに残るように」という寺崎の強い勧めを断り、グエンは日本で家族3人の生活を始める。帰国後、寺崎は病に伏せった。入退院を繰り返す寺崎の看病に、隣組での活動など、一生懸命活動する。だが、そんなグエンに周囲からは「スパイ」という罵声が飛んだ。そして、1945年8月15日、長く苦しい戦争は終わった。誰もがグエンに聞きたいことがあった。「民主主義って何ですかね?」「幸せになる権利ですよ。」グエンはそう言って微笑んだ。

1946年、寺崎は宮内庁御用掛りを拝命し、懸命に働く。だが、ある日、脳梗塞で倒れてしまう。自分の命が長くないことを悟った寺崎は、グエンにマリコを連れてアメリカに帰り、十分な教育を受けさせてほしいと言った。はじめは断ったグエンだったが、夫の意志が固いことを知り、アメリカに旅立つことを決心する。テネシー州の実家に戻ったグエンは、働きながらマリコを大学に通わせる。「早く夫のいる日本に帰ろう」と誓っていた。

1951年8月21日夜、グエンに一通の電報が届く。「寺崎英成死す」。グエンは、50才という短い生涯を終えた最愛の夫の葬儀に立ち会うこともできなかった。彼女はその寂しさを振り払うように本を書き始める。「太陽にかける橋」というタイトルで出版された。戦争に翻弄された2人の愛を綴った本は、世界中で大きな感動を呼んだ。グエンが再び日本の土を踏んだのは、1958年のことだった。9年ぶりの日本。街は大きく変わり、行き交う人々には笑顔が溢れていた。寺崎の墓を訪ねたグエンは、語りかけた。「私たちのしたことは間違っていなかったんですよ」 グエン寺崎の死が報じられたのは、1990年の今日、12月17日のことだった。

グエンはいつもこう言っていた。「平和を信じるものは、常に懸け橋の建設を続けなければならない。」 戦争を止めようと命がけで架けた橋が、今の平和の礎になっていることを忘れてはならない。

■インタビューにご協力いただいた方
作家 一本松幹雄さん
ご遺族 マリコ・テラサキ・ミラーさん
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To Mrs. Terasaki Gwen

Your movement for peace gives us courage.

In the heaven, your husband whom you had loved was watching your movement.

Mariko who is the crystal of your love has succeeded to your intentions.

Please watch us.

I want to become like you.

From Kenichiro Aizawa

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