音楽の話です。The Grateful Dead(グレイトフル・デッド)の出会いは、私がモーターサイクルとロックンロールと嗜む程度の酒のために生きていた頃です。ドブ板の兄さん達に「ケン坊、聞いてみろよ」と言われたのがきっかけですが、「ハードロックでしょ。ドクロとかタトゥーとか沢山あるやつ」とバンド名を聞いて思い込んだものです。

取り急ぎ翌日、ラッキーレコードでデビューアルバム「The Grateful Dead」を手に入れました。私はバンドを聞き始める時、必ずファーストを買います。
Grateful Dead

1曲目「ゴールデン・ロード」が30秒ほど流れると、私はセカンドアルバム購入を決意したものです。数年後、ライヴでも演奏するようになった曲です。そしてあのThe Yardbirdsをしてもあんなにキャッチーになってしまった「グッド・モーニング・リトル・スクール・ガール」をこんなにブルースしてしまう人達に驚喜するのです。

「Anthem Of The Sun 」、「Aoxomoxoa」、「Workingman's Dead」、「American Beauty」と子供ながら大人買いしたものです。「Aoxomoxoa」の1曲目「セント・ステファン」途中の叫び声は、私の中もベスト・オブ・シャウトに入る、憧れの名シャウトです。
Aoxomoxoa

ジェリー・ガルシア没後、渋谷オンエアでの追悼ライヴに単身参戦。デッドヘッズに遭遇し、そしてThe Grateful Deadの元キーボード、トム・コンスタンティンとThe Bandのベーシスト、リック・ダンコの生演奏を間近で見せつけられたのです。これにはぶっ飛びました。そしてとうとうタイダイのツアーロングティーシャツを購入してしまいました。1997年の事です。

しかしリック・ダンコにも困ったものです。何せアメリカの妻から違法薬物を取り寄せ、逮捕。千葉地裁にて有罪判決後、強制送還です。しかもホテル宛に違法薬物を送らせるという大胆な犯行です。
リック・ダンコ

それはさておき、この以降、私の周りに、一人また一人とデッドヘッズが増えていきました。いつしか、幾つかのデッドヘッズバンドでドラムを叩くようになったのです。

因みに私はデッドヘッズではないでしょう。デッドヘッズだったら、この地でもきっと「チャイナ・キャット・サンフラワー 」を演奏している筈ですから。昔の事が思い出されるこの頃です。