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レナウン、中国大手の傘下に 山東如意が4割出資へ
東証1部上場の大手アパレルメーカー、レナウンは中国の繊維大手、山東如意集団(山東省)を引受先とする第三者割当増資を実施し、同社の傘下に入る方向で最終調整に入った。山東如意は約40億円で発行済み株式の約40%を握る筆頭株主になる。(日本経済新聞より)

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レナウンの「現金及び現金同等物期末残高」の21年2月期と22年2月期の差額は、マイナス107億円強である。1期で100億のキャッシュを失ったといえよう。この数字だけをみると40億円の資金調達は焼け石に水にもみえる。

しかしながら、営業活動によるキャッシュフローは21年2月期のマイナス69億強から22年2月期は22億円強とプラスに転じている。

経営の選択と集中が進み、投資活動及び財務活動によるキャッシュフローが大きなマイナスが発生しないのであれば、経営再建に一筋の光が見えたといえるだろう。レナウンが第三者割当増資で調達した40億円で経営再建ができるか見守りたい。

一方、ラオックス、レナウンと中国企業の日系企業買収及び投資が相次いでいる。かつての日系企業も海外の会社や不動産を買い漁った時代があった。投資の原資の出所が現在の中国系企業とかつての日系企業とは異なるが、その投資のによる企業価値の動向にも着目していきたい。