日経新聞国際面のマイクロファイナンスの記事に興味を持った。

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マイクロファイナンス
貧困層に小口の資金を無担保で融資する金融サービス。借りた資金で利用者が事業を始めれば現金収入の増加を期待できるため、貧困層の生活水準を高める機能を持つ。(2010年2月22日、日経新聞より)

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貧困は犯罪の温床につながる側面があり、そもそも貧困を望む人は少ない。そういった意味では、マイクロファイナンスは社会的意義のあるサービスである。一方、銀行より高い金利が問題になっているという。

日経新聞によると金利は年率20~40%とのこと。資本コストの高い負債だといえよう。したがって加重平均資本コスト(Weighted Average Cost of Capital)の上昇につながる。

債権者の立場からすると期待収益率の高い案件といえる。つまりマーケットリスクプレミアムが高いということである。

リスクという観点からは期待収益率の高さは理解できる。一方、企業(債務者)がそれだけの収益率を実現できるか不安が残るのではないだろうか。

マイクロファイナンス会社は、企業が高い確率で期待している収益をあげることができる事業の基盤や箱も用意すべきではないだろうか。例えば、生産拠点のインフラを債権者側が用意し、企業側がその拠点の区画の一部を借りて事業を営むといった具合だ。

マイクロファイナンス会社と企業側の正のスパイラルが起きる仕組みを作ってみたいものだ。