通勤中の読書は貴重な情報収集の時間でもあるが、私は歴史小説を読む事で趣味の歴史散策の時間に充てている。
今朝は司馬遼太郎「戦雲の夢」を読んできた。
土佐の出来人と名高い戦国武将、長曾我部元親(ちょうそかべもとちか)の世子、盛親(もりちか)の半生を綴った歴史小説である。
盛親は偉大な父の死後、土佐守として土佐22万石の太守となるが、関ヶ原の一戦で、石田三成方の西軍に組しながら戦場では一歩も動かず、結局戦う事無く負けた。
土佐の強兵六千を縦横無尽に動かせば、僅差で徳川方の東軍が勝ちを収めた勝敗をひっくり返せたかもしれず、逆に東軍に寝返れば、東軍の勝利に大きな貢献をしたとして後の改易、蟄居は免れただろう。
五十年の人生に、人は、たった一瞬だけ、身を裂くほどの思いをもって決断すべき日がある。盛親の場合、その一瞬を見送った。
とある。今朝読んだ項にあったこの節は、経営にも同様の事が言える場面が必ずあるのではと若輩者ながら感じた。
歴史の妙はここから始まる。後に長曾我部家の遺臣は旧太守の盛親を擁し、大阪夏の陣にて関ヶ原の一戦の恥を拭うべく立ち上がるが、散々に打ち滅ぼされ、家名は終焉を迎える。
しかしながら、土佐に残った土佐郷士と呼ばれる長曾我部家の残党が幕末、再度立ち上がり、徳川幕府を終焉させる大きなエネルギーとなるのである。
戦雲の夢
今朝は司馬遼太郎「戦雲の夢」を読んできた。
土佐の出来人と名高い戦国武将、長曾我部元親(ちょうそかべもとちか)の世子、盛親(もりちか)の半生を綴った歴史小説である。
盛親は偉大な父の死後、土佐守として土佐22万石の太守となるが、関ヶ原の一戦で、石田三成方の西軍に組しながら戦場では一歩も動かず、結局戦う事無く負けた。
土佐の強兵六千を縦横無尽に動かせば、僅差で徳川方の東軍が勝ちを収めた勝敗をひっくり返せたかもしれず、逆に東軍に寝返れば、東軍の勝利に大きな貢献をしたとして後の改易、蟄居は免れただろう。
五十年の人生に、人は、たった一瞬だけ、身を裂くほどの思いをもって決断すべき日がある。盛親の場合、その一瞬を見送った。
とある。今朝読んだ項にあったこの節は、経営にも同様の事が言える場面が必ずあるのではと若輩者ながら感じた。
歴史の妙はここから始まる。後に長曾我部家の遺臣は旧太守の盛親を擁し、大阪夏の陣にて関ヶ原の一戦の恥を拭うべく立ち上がるが、散々に打ち滅ぼされ、家名は終焉を迎える。
しかしながら、土佐に残った土佐郷士と呼ばれる長曾我部家の残党が幕末、再度立ち上がり、徳川幕府を終焉させる大きなエネルギーとなるのである。
戦雲の夢