ひと仕事終えたら5時になっていた。少しリラックスしようと思い、久しぶりに「見栄講座」を引っ張り出した。「見栄講座」は、上海で「MeHer(ミーハー)」という媒体を立ち上げる時に、偉大な先輩から引き継いだ名著だ。その中に、こんな一文があった。

地道に生きたって所詮ムダ。適当にやって、いい加減に生き、見かけの体裁さえとりつくろえば、それでいいのです。


当然ながら著者は逆説的なメッセージを込めて、昭和58年に本書を著したのだろう。2014年の今日、こんなメッセージを吐いたら方々から怒られる。しかしながら、本書を読み解くと、適当どころか、とことん研究した上で、装飾品に投資し、そして周辺への気遣いも忘れない、言わば「できる男」とも言えるのである。もてたい、金が要る、必死で働く!若いうちはそれでいいじゃないかと思う。
見栄講座